インプラント治療の成功率
高額な費用と時間をかけて行なうインプラント治療ですから、失敗はしたくないですよね。とはいうものの、どんな治療であっても安全性が100%保証されることはありません。それはインプラント治療も同様です。インプラント治療の成功率は比較的高い数値となっており、平均しても約97%の成功率を誇っています。内訳を見てみると「全顎(上下のインプラント治療)で97.2%」・「上顎のみで96.3%」・「下顎のみでは98.4%」となっており、下顎へのインプラント治療が最も成功率が高くなっています。
インプラントの手術後10年以上の成功率は96%で、手術後5年以上では98%の成功率と発表されているので、数ある手術の中ではやはり成功率は高いといえます。約3~4%の方が、インプラント治療を失敗していることになりますが、その原因は大きく2つに分かれます。ひとつは医院側の問題で、医師の経験不足や手術の際のミス、手術時の衛生問題などが挙られます。もうひとつは患者側に問題があり、失敗するケースです。このケースでは、口腔内のメンテナンスを怠ったために、歯周病にかかりインプラントの動揺や脱落が起きることがあります。
また、スモーカーの方がインプラント治療時は禁煙していたのに、手術後に喫煙を再開してしまい細菌感染を起こして失敗に至るケースもあります。特に、喫煙はインプラントでは最も大敵となっており、スモーカーの方はインプラント治療をお断りする歯科医院もあるほどです。さらに口腔内のメンテナンスも、自宅における歯みがきだけでは十分ではありません。定期的に歯科医院に通って、口腔ケアを受ける必要があります。病院側の失敗を防ぐためには、インプラント治療を行なう歯科医院の選定を間違えないことです。
インプラント治療の実績があり、設備が整っている歯科医院であるかどうかが、ひとつの指針になるでしょう。さらに、歯科技工士や手術に関わるスタッフも経験豊富であるか確認しておくことも重要です。ホームページに「インプラント治療できます」との記載があっても、経験が浅いと失敗のリスクが高くなります。あらかじめ、実績や専門知識が備わっている医院なのかなど、インプラント治療について細かく確認しておきましょう。