インプラント総義歯について
「総義歯」とは一般に「総入れ歯」と呼ばれている入れ歯のことで、上顎の全てを入れ歯にしているケース、下顎の全てを入れ歯にしているケース、そして上顎も下顎も入れ歯にしているケースがあります。
歯がないとモノを噛むことができないため、食事をすることが難しくなっていきます。食事をするために差し歯なども必要ですし、全ての歯を失った人は総義歯が必要となるのです。総入れ歯には、保険適用できる入れ歯と保険適用できない入れ歯があります。インプラントの総義歯の場合は、保険適用にならない自由診療となります。保険適用で作れる総入れ歯には、費用をおさえて作成できるというメリットもありますが、味覚を敏感に感じ取ることができなくなったり、入れ歯をする違和感を覚えてしまったりするというデメリットがあります。
一方で、保険適用できないインプラントの総義歯は、自然な歯と同じように食事をすることができる他、顎の骨に直接埋め込んでいるので、違和感がほとんどなく、「入れ歯を常にしておくこと」のような形での使用が可能です。
インプラントの総義歯は、保険適用外なので高額な治療費が必要となりますが、その分たくさんのメリットがあります。まず、普通の総入れ歯と違って取り外すことが不要です。顎の骨に直接埋め込まれたインプラントに固定しているので、常に装着したままで大丈夫です。また見た目も普通の天然歯とほとんど同じなので、笑って口元が見えた時も、爽やかな印象を相手にもたらせます。
先にお伝えしました通り、自然な歯と同じような感覚で食事ができることも、インプラントの大きなメリットです。
ではインプラントの総義歯とは、どのような手術となるのでしょう? ひと昔前までは、全てのインプラントを1本ごとに顎に埋めていましたが、今では「All-on-4(オールオンフォー)」や「All-on-6(オールオンシックス)」と、呼ばれる手術法があり、上顎の場合4本ないしは6本のインプラントを埋めることで、総入れ歯を固定できるようになっています。同じように、下顎を総入れ歯にする際も、埋入するインプラント体は4本ないしは6本で大丈夫です。ただこれらの施術を行なえる歯科医は少ないのが現状で、インプラントの総義歯を希望する際には、「All-on-4(オールオンフォー)」、「All-on-6(オールオンシックス)」の施術経験が豊富な歯科医院を探す必要があります。