歯科コラム　column

芸能人がSNSなどで治療経過を紹介したことで話題になったマウスピース矯正。従来の矯正器具よりも目立たないマウスピース矯正を希望する人は多くいます。取り外し可能なので、矯正をしていることを周囲に気づかれにくいのが特徴です。食事や歯磨きの際には取り外し可能なので矯正器具を気にすることなく食事を楽しめますし、矯正器具のせいで歯が磨きにくいということもありません。磨き残しによる虫歯や口臭トラブルになりにくいです。さらに金属を使用していないので、金属アレルギーの方も安心して使用できます。

マウスピースは長期間同じマウスピースを使用するわけではなく、定期的に新しいマウスピースと交換しますので、常に清潔な状態のマウスピースを使用できます。そのため、従来の矯正器具を使用した矯正治療よりも費用が高くなるのがデメリットです。またズレたり、歯にぴったりフィットしなくなった場合には、再度作り直しになります。

マウスピース矯正は、1日20時間以上連続してマウスピースを装着する必要があります。当然睡眠時にも装着しなくてはいけません。交換するマウスピースは、1日20時間以上装着していることを前提として作られていますので、装着時間が短いと予測通りに進まずにスケジュールがズレてしまうことがあります。マウスピースを作る際に事前にしっかりとした打ち合わせが必要です。合わない装置を装着し続けるとトラブルの原因になりますので、違和感があったら早めに医師に相談しましょう。

マウスピース矯正は、小中高生対象の器具を扱っているところもあります。見た目でからかわれる可能性がある子ども時代こそ、「目立たない矯正器具を」と考える親御さんは多いようです。歯の成長具合を歯科医師と相談しながら行ないますが、大人になってからよりも、比較的治療期間が短くてすみますので、永久歯が生え変わった頃に歯列矯正を行なうと大人になってから苦労せずにすみます。目立たないので、従来の矯正治療よりも学校生活に影響を与えにくいのが大きなメリットといえます。